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関 信浩が2002年から書き続けるブログ。ソーシャルメディア黎明期の日本や米国の話題を、元・記者という視点と、スタートアップ企業の経営者というインサイダーの立場を駆使して、さまざまな切り口で執筆しています

地下駐車場で事件は起きた…今日は自転車(愛車のビアンキ・バックストリート)で出社しました。仕事はそれなりに快調でしたが、それでも午前様に。

自転車はビルの地下駐車場にとめてあるのですが、夜中には駐車場は閉まってしまいます。まぁ、それは知っていたのですが、とりあえず自転車をピックアップして、玄関から出ればいいやと、地下まで降りたところで事件は起きました。

エレベーター・ホールから駐車場まで、一つのトビラがあるのですが、実はそこは外には出られるものの、ビル内には戻れない自動ロックのトビラでした。しかし、自転車に向かっているときには、それには気づかず、自転車のところにいって、帰ってくるときに気づきました。

それでも「駐車場だから、入り口のシャッターは閉まっていても、出庫時には自動的にトビラが開いたりするのだろう」と高をくくっていました。しかし、駐車場出口付近についても、何の反応もありません。

やばい…

夜中の地下駐車場に監禁されました。

とにかく、助けを呼ばなければ、朝まで監禁されたままになってしまいます。そこで、また自動ロックのトビラ付近にまで戻ります。というのも、そこには普段、駐車場の管理人さんがいるブースがあるからです。

案の定、そこに戻ると、ビル管理会社の電話番号が書いてあります。

しかし、ホッとしたのもつかの間、連絡方法がありません。公衆電話はビルの中、つまり自動ロックのトビラの向こうです(トビラがガラスなので、中が見えますが、当然入れません)。

地下2階なので、当然ケータイはつながりません。

ヤバイ、ヤバイ

しかし、実際こんなところで徹夜した人はいないに違いません。冷静に、どうすれば絡まった糸がほどけるのか考えました。

ケータイを持って、駐車場の出口付近に行ってみると、なんとかケータイのアンテナが立ちます。

そう、これで外部と連絡ができるのです。

喜び勇んでビル管理会社の番号に電話をします。

ツー、ツー、ツー

なかなか出ません。

ツー、ツー、ツー

まだ出ません。

ガチャ、「●●●ビル管理です」

よかったー、これでなんとかなるー。

しかし、まず電話を取った人は、このビルの概況がつかめないようだ。5分以上説明して、やっと「駐車場にロック・インされた」ということが分かってもらえた。すると、

「担当の者と話しますので、しばらくお待ち下さい」と言われ、保留音になる。

チャンチャカ、チャンチャカ、チャンチャカ、チャンチャカ

誰も帰ってこない。ふと外を見ると(駐車場の出口のシャッターは格子で外が見える)、客引きのオニーサンオネーサンが寒そうにしながら、道に立っている。お互い寒いのは同じだが、こんなときばかりは、何かあったら一目散に逃げられるオニーサンオネーサンがうらやましい。

「もしこの駐車場で今、火事が起きたら、衆人環視の中、焼け死ぬのだろうか」と、珍しく弱気なことを考えていると、担当者らしき人が電話に出る。

「すみません。もう一度、最初から概況を話してもらえませんか?」

さっきの人はやっぱり状況を理解していなかったと軽い失望を覚えつつも、もう一度かいつまんで状況を説明する。

「そのあたりに、何かレバーのようなものはありませんか?」

おそらく、内側からシャッターを開ける仕組みを探してくれ、ということだろう。しかし、そんなものはない。ただ一つ、ナンバー式のカギらしきものがある。それを伝えるが、どうも反応がない。

「すみません。それではこれから人をやって開けさせます」

しかし、そんなことでは、これから何分待たなければいけないか分からない。そこで難色を示して、なんとかあける方法がないか尋ねる。

「会社に誰か残ってらっしゃいませんか」

しかし、いたらとっくに、会社に電話をかけて内側からトビラをあけてもらっている。すると

「困りましたね…。そうだ、そのナンバー式のカギ、使えそうですか?」

全部で25カ所(55)のキーがあるが、数字は見えない。それを伝えると

「どこか触ると電気がついて数字が出ませんか?」

触ってみると、確かに数字が出る。


結局、数字のキーを教えてもらい、シャッターを開けて開放される。都合30分程度。それから、自転車で夜の街を疾走し、途中「かおたんらーめん」で遅い晩ゴハンを食べて帰宅。

とても、そのまま寝る気になれず、ウォッカを飲みながらこのブログを書いている。


明日も晴れるといいな。