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関 信浩が2002年から書き続けるブログ。ソーシャルメディア黎明期の日本や米国の話題を、元・記者という視点と、スタートアップ企業の経営者というインサイダーの立場を駆使して、さまざまな切り口で執筆しています

日本への出張から、2か月ほどブログの更新を止めてしまっていました。英語のブログの方もほぼ同じ期間、止まっています。英語と日本語の行き来の問題ではなく、やはりアウトプットするペースには波があるなぁ、と感じています。

さて本日は、ハードウェア・スタートアップ専業のVCであるBoltの最新ブログ記事から。

さて、この右肩上がりのハードウェア・スタートアップ向け投資の伸びを内訳を見ていきましょう。

投資金額は成長、件数は頭打ち気味

他の分野ではベンチャー投資が減速していたにもかかわらず、ハードウェア・スタートアップ向けの投資は好調でした。2016年前半は120件の投資で計17億ドルをハードウェア・スタートアップが調達しています。ただ傾向には変化があり、調達金額は過去最大にもかかわらず、件数はほとんど変わっていません。

投資の中心は依然シリコンバレー。ニューヨークはボストンを抜いて2位に

ボストンとニューヨークの成長は著しいものの、サンフランシスコ(シリコンバレー)はその合計の数字の2倍のペースです。100万ドル以上調達しているシリコンバレーのスタートアップは昨年の110社から、今年は161社に増えました。昨年シリコンバレーで設立されたハードウェア特化VCのEclipseは、すでに最初のファンド(1億2500万ドル)を使い切って、新たなファンドを組成しています。 一方、ニューヨークはボストンを、金額面でも会社数の面でも抜いて、ハードウェア・スタートアップ分野では第2位のエリアになりました。

Chris Quintero氏(先日、結婚式を挙げたばかりの新婚さん!!)のまとめによると、2013年〜2014年の「(クラウドファンディング)ブーム」のころの製品がやっと出荷され始めたばかり。Eeroのような「勝ち組」とSkullyのような「負け組」は出てきたものの、業界としてはこれからが「本番」だろうと予想しています。実際、ハードウェア特化型のVCやシード・アクセラレーターが増えており、これからハードウェア・スタートアップを立ち上げるには最高の環境ではないかと締めくくっています(彼はハードウェア専業VCのBoltに勤めていますので話を多少は割り引く必要はあるものの)。

オリジナルの記事には、興味深いインフォグラフィックスが記事の最後の方にまとまっています。ぜひオリジナルの記事もご覧ください。