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関 信浩が2002年から書き続けるブログ。ソーシャルメディア黎明期の日本や米国の話題を、元・記者という視点と、スタートアップ企業の経営者というインサイダーの立場を駆使して、さまざまな切り口で執筆しています

一夜明けたバリ島またテロがあった。今度は、政情不安定なインドネシアでは、比較的安全と見られていたバリ島でだ。

今回、事件を知ったのは、銀座の街角で配られていた号外でだ。ワシントンDCからロンドンまで飛んだ直後、巨大テレビのCNNで一部始終を見たSeptember 11のときもそうだったが、ああいった事件があると、その場にいなくてもかなりのショックを受けるものだ。

Sept 11のときには、当時僕が住んでいたペンシルバニア州ピッツバーグにも1機墜落したため、日本から安否を尋ねるメールがたくさん届いた。実際にはロンドンにいたことが分かると、みんな一様に安心してくれるわけだが、それよりも安否を気遣ってくれるなどで連絡が取れると、ほっとするものだ。

特にSept 11のときには、一歩間違えば乗っていた便がハイジャックにあっていてもおかしくなかったし、少なくてもロンドンからワシントンDCまで帰る便がいつ飛ぶのか、飛んでもテロ対策は大丈夫なのか、という不安を抱えながら、ずっとロンドンで待機していたわけで、その間にもメールでいろいろな人とやり取りできたのは、ずいぶんと気を楽にしてくれた。神戸震災のときと同様、電話が通じないことも多かったからだ。

しかし、テロというのは、その残忍性と無差別性から、予想以上に心に衝撃を与えるのではないかと思う。実は自分も、Sept 11以降、高所恐怖症になってしまった。最初は理由はわからなかったのだが、今年の5月に、イタリア・フィレンツェの鐘楼に上ったとき、突然WTCが崩壊する映像が頭に浮かび、塔の欄干部分にいられなくなったとき、理由がわかった。最近は、通常時はあまり感じなくなったが、ときどき急に恐怖感に襲われることがある。

ワシントンDC近郊では、無差別狙撃事件が連続して発生している。もっと心に安寧を持てるような社会に、早くなって欲しいものだ。