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関 信浩が2002年から書き続けるブログ。ソーシャルメディア黎明期の日本や米国の話題を、元・記者という視点と、スタートアップ企業の経営者というインサイダーの立場を駆使して、さまざまな切り口で執筆しています

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早稲田が来春から早稲田ビジネススクール(WBS)を開校する。
慶應ビジネススクール(KBS)がハーバード流のケース主体なためか、
ビジネススクール事業への参入が遅かったためか、
WBSはMOT(Management Of Technology)をハイライトしている。
MOTとは一言で言えば、日本の強みである「技術」を、
どうビジネスにつなげていくか、というところを
マネジメントを主体に教えていくプログラムだ。

もちろんMBAプログラムのコアは、他のビジネススクールと同じく、
広範囲なマネジメント・スキル習得だが、
欧米の多くのビジネススクールが
EMBA(Executive MBA)に軸足を移しつつある昨今、
MOTをEMBAの目玉にしようという早稲田の考えは、
マクロ的には正しそうだ。

ただ、ビジネススクールの経営の視点からは、
果たして企業がMOTという教育を欲するのか、
MBAの基礎的な教育なしで、
MOTの授業を週末に集中的に受けるだけで、
先端技術をベースにした事業の創造が可能なのか、
ミクロレベルでは疑問は尽きない。

とはいえ、新しい試みで、さらに日本の強みを伸ばそうという試み、
ぜひ支援していけたら、と思うのであった。