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関 信浩が2002年から書き続けるブログ。ソーシャルメディア黎明期の日本や米国の話題を、元・記者という視点と、スタートアップ企業の経営者というインサイダーの立場を駆使して、さまざまな切り口で執筆しています

赤くない神田さん先日もエントリーしたが、神田さん書類送検の詳細について、神田さんご本人がブログを更新されていました。

KandaNewsNetwork: 帰国したら!書類送検!

イラクから帰国した翌日、警視庁の交通捜査課より連絡があり、昨年の7月に開催した「セグウェイ広告」 http://www.1stsegway.jp/pr0707.phpに関しての事情聴取の報告書ができたので確認をしにいった。

最初はリンクが四つだけだったが、一気に加筆されていて読み応えあり、です。

まず、一部のみなさんが気になったと言っていた、「輸入販売会社社長」や「世田谷区の男性」という表現について、こんなコメントが。

無事、納品が終わり、ネットを見ると、yahoo!ニュースのトップで掲載されている。ここでは世田谷区の輸入販売業者となっている。警察もメディアもどこを見て発表しているんだろう。あれだけ調書で「ジャーナリスト」と言っているにもかかわらずだ。セグウェイの販売はあくまでもサービス事業であって会社ではないはずだ。他のメディアでは、なんと「イベント会社社長」となっている。イベント会社なんてどこにも書いていないゾ?

そして、各メディアの対応についても、個別にコメントがある。

TV朝日=取材に応じたにもかかわらず氏名の表記なし。世田谷区の会社経営の男性(42)ならまだしも、「世田谷区の男」よばわりはやめて欲しい。「反省の色なし」という批判のテロップまで。取材するディレクターの心情を疑う。報道局長あてに内容証明で抗議文を送る。

実際ニュースのナレーションでも、キャスターは「調べに対し男性は『〜』などと説明している」という具合に、コメント引用の後に「などと」と言っていた。これは一見、客観的に見えて、実は(ってみんな分かるか)批判的なトーンをこめていたのが分かる。

話がそれたが、また神田さんは、メディアはウラも取らない、ということも指摘している。

大半のメディアが警視庁発表の本人コメントを掲載するが、本人にそのコメントを確認するメディアは少ないのが非常に驚きだ。

「法律を改正してでもセグウェイを広めたかった」と報道されるが、そんなことは、一言も言っていない。

「セグウェイですら、対応できない今の日本の道路に関する法律はおかしい」とコメントしたはずだ。確かに外人が翻訳すると前者のような解釈になるのかもしれないが、こうまで日本語が通じにくいとは思わなかった。

また、日本のテレビメディアが警視庁の大本営発表をコピー&ペーストのみで報道するということに疑問を抱かざるをえない。

別にブログばかりに真実があるという気は毛頭ないが、既存のメディアの悪い部分を露呈しうるブログ。それに対して日本の多くのメディアは、「ブログ…、なにそれ?」というから、これこそが一番の驚きではないだろうか。