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関 信浩が2002年から書き続けるブログ。ソーシャルメディア黎明期の日本や米国の話題を、元・記者という視点と、スタートアップ企業の経営者というインサイダーの立場を駆使して、さまざまな切り口で執筆しています

10年前の911のときに、ニューヨークから400km離れたピッツバーグに在住していました。

日本からはどう見えていたのか分からないですが、アメリカの特に東海岸は、その後ずっとテロの驚異に怯えていました。実際、テロの後は炭疽菌が入った郵便物で、郵便局の人が死んだりして、「次はなんだ」ということで、市民は非常にピリピリしていました。

自分も家のテレビはずっとCNNをつけっぱなし。911の前は毎日大勢の友だちが家に遊びに来ていましたが、911後はすっかり夜遊びも減って、多くの留学生が孤独な時間を過ごしていたと思います。

実際、夜にたぶんなんかの催事で花火のような音がしたときも、テロかと思ってひたすら情報収集をしたり、とにかく必要以上にピリピリしていました。

そして、いま、現在の自分の置かれている状況を見ると、当時とそっくり。自分たちは直接の被災者じゃないけど、原発の危機は落ち着きどころが見えず、ただ様子に一喜一憂するしかない。さらに、生活は電気の不安定供給のために、ちょっとしたことでも、生活のリズムがつかめない。

仕事をしていても、完全に集中できず、だからといって何もしていないと、もっと不安になる。

なので今回、10年前と変えたのは、とにかく人とコミュニケーションするようにしたこと。10年前、不安を抱えながら一人でいたことが、ストレスになっていたから、今回はせめて自分は聞き役や声をかける役をして、一人でも10年前の自分のようにストレスでまいっていってしまわないように。Twitterや Facebookでも、知り合いの発言にはなるべくレスポンスを、それもポジティブにしていこうと思って行動しています。

大口の寄付や、ボランティアの組織、そして市民的なジャーナリスト活動も、もしかしたらそこそこできるかもしれない。でも、自分は、身の丈にあわせて、まず自分の周りの人を「ホッ」「クス」としてもらいたい。

そんなことをお風呂の中で、MacBook Proで書いている、41歳の冬でした。