スタートアップに資金を供給するベンチャーキャピタル(VC)の資金調達に急ブレーキがかかっています。英国の投資データ調査会社Preqinの調査レポートによると、2022年第4四半期のVC調達額は前年同期比65%減の206億ドル(約2兆8000億円)まで落ち込んだそうです。
資金調達に成功したVCファンドの数も前年同期比64%減の226本で、2012年以来の少なさということです。
またWall Street Journal誌の記事によると、機関投資家などファンド出資者(いわゆるリミテッド・パートナー。LP)が、経験の浅いVCファンドへの出資に慎重になっています。調査会社PitchBookによると、2022年にLPが支援した、いわゆる「1号」ファンドは前年比59%減の141本で、2013年以来最低の数字でした。
2023年も引き続き厳しい年になりそうです。一方で不況時には「化ける」スタートアップが生まれることも多いため、不況時に組成したファンドのパフォーマンスが桁違いになることも少なくありません。引き続き、マクロの動向を追い続けたいと思います。