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関 信浩が2002年から書き続けるブログ。ソーシャルメディア黎明期の日本や米国の話題を、元・記者という視点と、スタートアップ企業の経営者というインサイダーの立場を駆使して、さまざまな切り口で執筆しています

世界のVC投資は2023年に入っても引き続き低調です。米Crunchbaseが発表した第1四半期のデータによると、資金調達額は760億ドルにとどまり、対前年比で53%減となりました(760億ドルには、米OpenAIへの100億ドルの出資と、米Stripeの65億ドルの資金調達が含まれています)。

プリシード/シードは前四半期比で15%減の69億ドル、アーリーステージは前四半期比20%減の257億ドルまで落ち込んでいます。

世界のVC投資は、引き続き低調。アーリーステージは前期比20%減の257億ドルまで落ち込んでいる。出所: Crunchbase News

米国内の様子を見ると、資金調達額は世界のトレンドと同様に、引き続き全てのラウンドで減少しています。

一方で、企業価値(バリュエーション)はシードとアーリーステージでは、2022年第1四半期に底を打った感が出てきています。

前四半期と比べてシード・ラウンドでは6%減の1300万ドル(Pre-moneyの中間値)だったが、シリーズAは8%増の4000万ドルになり、底を打った感が出ている。出所: Carta
前四半期と比べてシリーズAラウンドでは10%増の9000万ドル(Pre-moneyの中間値)。シリーズBは1億7300万ドルで横ばいだった。出所: Carta

VC投資に回る資金量は、引き続きタイトな状況が続きそうです。一方で「バブル」と言われていたスタートアップの企業価値の調整は、シード/アーリーステージではほぼ完了したと見て良さそうです。